めかぶんのグラシアスアミーゴ

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20代後半。音楽、映画、ゲームの三本柱でエンタメを楽しんできましたが新しい発見が少なくなり、ブログにも挑戦しようと思います。発信はもちろん、色々な情報交換もできたらなと思います。

【備忘録】愛なき森で叫べを観て【ネットフリックス】

どうもめかぶんです

ここ最近ブログを書いていなかったのは

多分気持ちが落ち込んでいたんでしょう

その分遊んだり、映画見たり、本読んだりしていたので

気ままに書いていきますね  ※ネタバレあり

 

今回紹介したい映画は『愛なき森で叫べ』という作品です

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オススメ度:★★★☆☆

 

「愛の森」は、シオン・ソノ監督の日本の犯罪映画です。主演は氷見Ky子、光島慎之介、吉平ipp平。 Netflixで2019年10月11日に初演されます。

 

分類するなら胸糞映画か...?

この映画、園子温監督だからこそ観ました。

園子温作品の中でも、『冷たい熱帯魚』や『愛のむきだし』『ヒミズ』といった

エログロの中に潜む監督からのメッセージ性に惹かれて

どんどん園子温ワールドの住人となりファンとなっていきました。

 

今回の『愛なき森で叫べ』はどうだったんでしょう?

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結論から言うと・・園子温ワールドのリメイク作品でした

『でんでん』の文字をOPで確認し『ブレてないな』と感じ

知能指数が低めなメルヘンな登場人物に刺激され

アウトレイジのような陰湿な世界にいつのまにか巻き込まれている

 

ああ、やられた

30分でコメディの入口に招き入れられ

入場した途端、ディープな苦しみの世界に引き入れられていました

 

そして2時間の間 

フィクションとノンフィクションの入り混じる嫌な世界を

ぽかんと口を開けて美しさと嫌悪感を同時に感じていました

 

最後の30分で世界が変わる

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表裏一体、表と裏、虚像と実像

そんなことを感じさせる広告が印象的でした

 

いつの間にか『村田』という男が

この映画自体を引っ張っていく存在に変わっていきます

てっきり『映画大好き三人組』が敵対するストーリーなのかと思っていたので

取り込まれてからの展開は正直、ストレスが溜まるものでした

 

『映画とはなんでもできる世界

 人を殺すこともできるし、女とやることだってできる』

 

そう目を輝かせていたジェイはあっけなく

本当にあっけなく殺されてしまいます

 

そこで、これはフィクションの映画を暗示させるものじゃない

『本物』と『偽物』をテーマにしている映画であることを

のちに気がつかせてくれました

 

名古屋から東京に憧れていた『シン』と言う男

この男が突如『本物である』と打ち明けます

 

そこからです。

この映画を支配していた男『村田』の底の浅さが急に浮き彫りになります

 

アヤという女を殺せとシンに迫られますが

調子のいいことを言うだけで、手渡された拳銃の引き金を

一向に引く様子は見受けられません 

あんなにジェイを殺す指示を軽く下していたのにも関わらず

 

『殺せるけど殺せない』

『射殺魔と詐欺師』

ロミオとジュリエット

 

決定的な違いをみせつけ、この物語は終わりを迎えます

 

詐欺師は虚像のロミオをみつけ森から出ていき

射殺魔は本物のロミオをみつけ森の中へ消えていきます

 

最後の30分で物語のテーマを明確にして

視聴者に考えさせる構成はすごいなと感じました

 

虚像に意味はないのか

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この映画のメインを務めたのは、紛れもなく『村田』と言う男でした

結果『本物』の前に尻尾を巻いて逃げるのですが印象的なシーンもありました

 

ずっと騙し続けていたと思っていた女に

『俺のことちょこっとは好きだったか?』と聞きます

『ちょこっとも好きじゃない』と言わせるんですが

彼女は村田がくれた50円玉を握りしめているんですよね

 

村田は冒頭

『この50円には5億円の価値がある』と言い放ちます

最初から騙されているとわかっている女からすると

『何を言っているんだ?』と思うところですが

その言葉に乗っかることで助かっている部分もあったのかもしれません

 

映画のセリフからも察するに映画は映画

本物にはきっと勝ることはないであろうと言うことが考えられますが

『信じる』ことがその物の価値の何倍もの価値を生むこともある

そんなことも、この作品を通じて教えてくれているような気もしました

 

印象に残るさすがな園子温監督作品でした

ただ人には勧めにくいのでオススメ度は星三つで

 

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